「役割を終えて・・・」

  • 2017.08.01 Tuesday
  • 08:30

     

     県老施協 特別養護老人ホーム委員長 忠地久美子(特別養護老人ホーム菱風園)  

                               

 100歳をすぎても現役の医師を続け、高齢者が活躍できる社会の在り方などについて提言を続けた文化勲章受章者の日野原重明さんが18日朝、105歳で亡くなられたと、新聞やテレビなどでその死を悼む報道があった。

 日野原先生は長年にわたりわが国の医療の向上に多大な貢献をされ、同時に国民の健康増進や生き方についての提言など幅広い功績を残されました。

当園でも、措置の時代から19年間入所されていた利用者様が亡くなられた。

入所されたときは60歳代でしたが、寝たきりの生活で車椅子への乗車も嫌がられ、殆どベッド上で過ごされていた。全てにおいて好き嫌いがはっきりしており、介護の不満、食事の不満、衣類の不満を常にぶつけており、新採職員は、この利用者様の辛い洗礼を受け、それを上手く乗りこえることがまず介護職員としての第一歩と思い学ばせていただいていた。今月に入り、発熱し、痰のからまりもあり、そろそろ低空飛行の時期なのか?と思われた頃、各棟各部所の職員が見舞いに訪れるようになった。「理不尽な言葉の攻撃を受けて、何回も悔し涙を流していたが、気持ちが通じ合えた時のあの爽快感は、この仕事を続けていけると思えた瞬間だった」など皆それぞれの洗礼事例を持っている。

ホールでは、にぎやかに誕生会をしている最中、眠るように息を引き取った。

利用者様は、その身体を全て私たちに託し、学ばせて下さっている。

今まで一人で排泄ができたのに、一人で歩けたのに、食事もできたのに、できなくなることの喪失感、不安感は幾ばくか?想像を超えるものだろう、常に正直に感情をむき出し、不満感を伝えてくる状況は、日々の介護の中で、相手の立場を想像出来る感性の育成に貢献して下さいました。

 日野原さんの死を世界中の人たちが、悲しみ惜しんでいる。

介護職員としての感性の育成に貢献して下さり、来世へと旅立たれたMさんの死も私たちにとっては同じような重みがあり、どんな言葉でも言い表すことができません。

 役割を終えて旅立たれたお二人の魂の平穏を謹んでお祈り申し上げます。

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  • 2017.11.01 Wednesday
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