「むかし、むかしの想い出ばなし」

  • 2018.09.03 Monday
  • 11:22

県老施協 中毛ブロック長 三富ますみ(特別養護老人ホームかまくら施設長)

 

「大きくなったら幼稚園の先生になる」と幼稚園の頃から憧れを抱き、小、中、高校と夢が途絶えることなく専門学校に進学した。時はバブル真っ只中、巷のOLはおじさん達にチヤホヤされ毎夜毎夜飲み歩き、おまけにお小遣いやタクシー券までいただけた時代、同期の半数は一般企業に就職した。あの頃、幼稚園教員は地味で基本給はありえないほど低かったことを記憶している。専門学校を卒業する頃には幼稚園教員になりたかった夢も希望も見失い、東京でワンレン、ボディコンでお立ち台に立っているおねぇさんみたいに暮らしたいと言う私を烈火のごとく反対し、家に縛り付けたかった両親、反発した私は就職活動を一切しなかった。親のお金で海外旅行に行き、車を買ってもらい、何不自由なく遊び呆けていた。人生なんて楽しければそれで良いじゃん、自ら苦労を買って出るなんてバカバカしいとさえ思っていた。そんなおバカな私をいつも心配し優しく教え諭して下さっていた90歳の非常勤講師、通称「おばぁちゃん先生」。

  ある日の授業で、戦前戦後の辛い時代も10年目標を掲げ自分らしく生き抜いて来た。

90歳になりこの10年間は「愛らしく」が自分の目標なのだ、と孫より若い私たちに向かってキラキラした表情で話して下さった。10代は「楽しく」20代は「美しく」30代は「賢く」40代は「強く」50代は「和やかに」60代は「豊に」70代は「素直に」80代は「優しく」90代は「愛らしく」そして100歳になったら、また美しくありたい、と首をすくめて笑った先生がやたらとまぶしくてステキだった。この話を聞いてからというもの、遊び呆けていてもグータラ生活を送っていても、心は晴れなかった。

  あと数日で卒業という頃、重症心身障害児施設から求人が来ているという情報を得た私は迷うことなく応募した。そう、苦労を買ってみよう、目標を持って自分の人生をちゃんと築いて行こうと決心したのでした。という20歳の頃の想い出ばなし。

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  • 2018.11.26 Monday
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